株式会社牛久工務店一級建築士事務所

2023年8月1日 【施工中】屋根や小屋裏の暑さ対策

ここ数年の夏は異常なまでに暑い日が続いております。家にいながら熱中症になるというケースもニュースで聞くようになってきました。外に出ると、とにかく日差しが強く皮膚がジリジリする感じがします。皆様くれぐれも体調には十分ご注意ください。無理は禁物です。もう気を付け過ぎるぐらいが丁度良いかもしれませんね。

さて、当社は新築の住宅やリフォーム・リノベーションする際は屋根を板金屋根にします。一般的に街でよく見かけるのが「コロニアル屋根」「スレート屋根」です。建売住宅等はほとんどはこのコロニアル・スレート屋根だと思います。

理由としては初期費用が安いからだと思われます。その代わり、定期的に塗装したりしないとコケが生えたり表面の塗膜が劣化してコロニアル材が割れたりする事があります。コロニアル屋根の下に敷いている防水紙だけで雨を防いでいるようなイメージです。

当社で建てた建物でないお客様の家の塗装工事も行ったりしますが、コロニアル屋根のお宅はやはり割れていたり表面がボロボロになっていたり何かしら劣化している事が多いです。また昔のコロニアルにはアスベストが混入している事があるため、健康被害も出るため処分も大変です。

それに比べて板金屋根は薄くて軽いですが、基本的に定期的な塗装などのメンテナンスはしなくても非常に長持ちします。素材はガルバリウム鋼板で表面にフッ素樹脂塗装がされています。屋根は建物を雨風から守るうえで非常に重要です。また、簡単に屋根の上に上がって状況を確認したりする事が出来ないのでそういう部位に妥協して初期費用が安いという理由だけで決めるのはどうかなと思います。建物のためにも、将来のお客様のためにも、色々と考えながら選択しています。

既存の瓦屋根の様子。これから解体予定。
瓦屋根を撤去した様子。
屋根の下地板を貼った時の様子。
屋根下地にルーフィング(防水紙)を貼った時の様子。

木造の住宅は昔から1階は比較的涼しくて2階に上がると暑いというイメージがあると思います。2階は冷房を掛けてもなかなか冷えなくて暑さが籠っている感じがあったかと思います。ここの建物は写真のように小屋裏換気を付けています。小屋裏に溜まった暑い空気を屋根のてっぺんから外へ出ていく仕組みになっています。実際に手を当ててみると暑い空気が出てるのが分かります。

板金屋根を葺き終えた様子。たてひら葺き。
小屋裏換気の金具。屋根裏に溜まった暑い空気が屋根の上から抜けていく仕組み。

2階の天井裏には断熱材を入れるのですが、その上の屋根裏にアルミのシートを貼っています。これはアルミで出来た中空層のある遮熱シートになっています。空から降り注ぐ熱線を跳ね返して内部に入れないようにする仕組みです。そうする事によって屋根裏・小屋裏の空気が暑くなりづらくなります。屋根裏・小屋裏が暑くなりづらくなれば2階の部屋も暑くなりづらくなります。同時に冷房効果も上がってきます。

2階の天井裏を見上げた写真。屋根の下に遮熱シートを貼った。
遮熱シートは中空層のあるアルミのシートで出来ている。空からの熱線を跳ね返して内部に入れないようにする効果がある。

こちらの建物は全面リノベーションしている現場なので屋根裏にもこういった遮熱シートを貼ったり出来ますが、既存の建物だと天井で塞がっているので遮熱シートを貼ったり断熱材を入れたりできないと思われがちです。状況にもよりますが、天井裏に潜って作業する事も可能です。

以前も普通に生活している状態で小屋裏に潜って断熱材を入れたり遮熱シートを貼ったりしました。毎年こんなに暑いとこういった遮熱対策が必須になってきますね。

. . . . リノベーション完成後の写真はこちら 〉〉

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